DVとは

DVとは配偶者や家族、恋人などからの身体的な暴力の他に精神的、性的暴力なども含まれます。つまり、相手が嫌がることをするとDVです。

DVはエスカレートする

DVはエスカレートします。最初は軽く叩くくらいでも、だんだんと叩く力が強くなっていきます。DVする側は無意識に前は大丈夫だったからともう少し強くしても大丈夫だろう、まだ大丈夫だったし反抗しなかったからまたやろうとなります。ある意味、学校や職場でのいじめに似ているかもしれません。いじめもエスカレートします。

DVはやめられない

DVはなかなかやめることができません。DV加害者はもうDVしないと言うでしょうが、タバコや酒と同じで一度DVの快感を味わうと、またやりたくなってしまいます。自分ではコントロールできません、。依存症です。あなたが加害者から逃げたあとで、もう暴力しないから戻ってきてほしいと言われて戻ってはいけません。戻ると必ずまたDVされてしまいます。加害者もほんとうにもう暴力はしないと思っていたかもしれませんが、やはり暴力をしていまいます。禁煙した人の前にタバコがあったら、お酒をやめた人の前にお酒があったらどうなるかわかりますよね。あなたも加害者との楽しい思い出があって、また一緒に楽しく暮らせるという考えがあるかもしれませんが、その考えは捨ててください。スタンフォード監獄実験では囚人役と監守役認定に分かれて実際に看守が囚人を管理するという実験が行われました。看守役はだんだんと囚人をに罰則を与えたり、囚人に対して厳しく対応することが楽しくなり、、エスカレートして実験は中止となりました。DVにも同じことがいえると思います。楽しくてやめられないのです。楽しくなければ、快感がなければやめてます。

共依存

DVについて語るうえで、外せないテーマが共依存です。依存、依存症という言葉は普段からよく聞くと思いますが、共依存とはまさに2人がともに依存しあっているという意味です。DVの加害者はあなたに依存し、被害者のあなたは加害者に依存します。被害者のあなたも、暴れて暴力する加害者には私がいないとあの人は生きていけないから、私が助けてあげないといけないと思いこんでしまい、加害者の面倒をみることに生きがいを感じてしまいます。また、加害者もあなたからのサポートがなければ生きていけなくなり、あなたへの暴力も必要不可欠なものとなっていきます。ですから、DV被害者はなかなか加害者と離れようとしないし、離れたとしてもまた加害者のもとに戻ってしまいます。

DVのサイクル

DVのサイクルに関しても、DVを語るうえでは外せないテーマです。常に暴力をされ続けたら逃げるでしょうが、DVはハネムーン期といって、加害者が優しくなるときがあります。爆発期(暴力、暴言、罵倒する時期)→ハネムーン期(やさしくしてくれる)→緊張蓄積期(イライラ、ストレスを蓄積する時期)→ハネムーン期と繰り返します。暴力されたあとでやさしくされたら、いつもやさしい人にやさしくしてもらうより何倍もうれしくなります。さっきまであんなに暴力や暴言してたのになんてやさしい人なんだろうと感じてしまいます。そして、そのやさしい印象が残ってしまい、暴力をされてもまたやさしいあの人の戻ってくれるという思いで爆発期をたえることにになります。

モラルハラスメント

モラルハラスメントもDVの一種です。モラルハラスメントは職場や学校でもありますが、家庭内のモラルハラスメントは過酷です。外ではすごくいい夫、または妻だと言われている人でも、実は家では暴言をはく夫、妻であることがあります。外でも家でも暴言をはく人は少ないと思います。暴言は、私が悪いから言われている、私のために言ってくれているという考えは不要です。モラルハラスメントをする人は暴言をはきたいから暴言をはいているだけです。なぜ暴言をはきたいかというと気持ちがいいからです。暴力のDVもそうですが、モラルハラスメントや暴言も必ず録音しておいてください。動画の撮影はかなり難しいですが、録音でしたらスマホで24時間常に録音することができますし、スマホからドロップボックスやグーグルドライブへデータを移動することができますので、毎日録音しても容量の限界を気にする必要はありません。

DVされたらどうすればいいのか

状況によりますが、暴力があるなら警察を呼んでください。携帯電話を持って外に出て警察を呼ぶか、近くに交番や警察署があるなら駆け込んでください。DV加害者は公権力に弱いです。立場の弱いもの、自分の言うことをおとなしく聞いて盛らなわい人がDV加害者は大好きです。警察はDV加害者に対して立場が強くて言うことを聞かないのです。暴力がない場合や警察に電話する勇気がない人は、まずは話しやすい知り合いにありのまま話してください。そして、結婚しているなら別居することをおすすめします。女性ならしばらく滞在できるシェルターがあります。男性は残念ならがシェルターはほとんどないようですので、実家に泊まるかカプセルホテルなどに滞在してください。そしてDV加害者から連絡があっても決して電話に出たりメールなどの返信はしないでください。声を聞いたりSNSやメールでやりとりをすると、もう反省しているし本当はやさしい人だからと戻りたくなってしまいます。戻ったらまら同じことの繰り返しです。その繰り返しを何十年もしている人もいます。一生それを繰り返したくないなら逃げ切ってください。そして、離婚手続きに関しては弁護士に委任してすべて任せてください。そうすることによってあなはに心強い味方ができて精神的にも手続き的にも最善のアドバイスをしてもらうことができます。弁護士に頼むとお金がかかりますが、お金はあとで稼いで貯めることができますが、あなたの人生はあとから取り戻すことはできません。まして、DVによって肉体的、精神的に痛めつけられる時間がもったいないし、大怪我をしたり精神病になるまえに逃げ切ることができるなら安いと思ってください。

逆DV

DVといえば、男性が女性に対して暴力を振るうというイメージだと思います。しかし、女性から男性へのDVもあります。肉体的な暴力だけではなく、言葉の暴力や金銭的、性的な暴力もあります。男性がDVをしている場合は、女性は養われていて経済的に弱い立場で逃げるのが大変です。子供の養育のこともあります。しかし、男性がDV被害の場合は男性は妻を養って、しかも暴力暴言などのDVをされるという状況です。ATM付きサンドバック状態になります。ではなぜ離婚しないのか?それは子供がいるから、離婚を決断できないから、世間体を気にしている、共依存になっているなど様々な原因があると思います。逆DVから逃げるブログを書いている方もたくさんいます。しかし、圧倒的に認知度が低く、各地方自治体のDV対応窓口も女性専用窓口しかなかったり、男性に対応しているDVの窓口があっても、曜日と時間が限られていたり、めったに電話がないからか対応する相談員は何もDVに対する知識がない場合があります。お金はかかりますが、弁護士に相談することをおすすめします。

境界性パーソナリティ障害(BPD、境界性人格障害、境界例、ボダ、ボーダー)

DV加害者は精神的に問題をかかえている可能性があります。そのなかでも最も高いのが境界性パーソナリティ障害だと思います。境界性人格障害、境界例、ボダ、ボーダーなど様々な呼び方があります。DVのブログを書いている方の中には、加害者は境界性パーソナリティ障害である、またはその可能性が高いと考えている方が多いです。そして、そのブログを読んでみると、どれも被害者は本当に苦しんでいる内容です。簡単に説明すると、暴力や罵倒するターゲットをみつけて、そのターゲットに対して暴力や罵倒をします。そして、ターゲットから見捨てられる不安をかかえて、見捨てないかを試す行為をします。その他、いろいろなパターンがあります。境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害、境界例、ボダ、ボーダー)についてより詳しく知りたい方は、境界性パーソナリティ障害のページを見ていただくか、ネットで検索してより詳しく調べていただければと思います。

洗脳

DVは加害者が洗脳するつもりで洗脳しているのか、自然と被害者が洗脳されているのかはわかりませんが、被害者は洗脳されています。他人から見たら明らかにおかしいだろうと思うようなことでも、洗脳されていたらおかしいことに気づきません。DV加害者はよく「お前が悪い」と被害者にいいます。被害者は自分が悪い、自分に原因があるから暴力、暴言をされると思い込んでしまいます。被害者にも夫婦生活の中で何か加害者に対して申し訳ないと思うこともあるでしょうし、加害者は被害者の些細なミスを責めることもあると思います。しかし、100%正しい配偶者はいるでしょうか。完璧な人間はいませんし、誰でもミスをするときもあれば、思いやりのない行動をしてしまうこともあると思います。そこを何度もついてきて、DV被害者は「自分が悪い」と思い込んでしまいます。これが洗脳です。そして、被害者は罪悪感がでてきて、共依存になり逃げられなくなってしまいます。逃げたとしても、しばらくは罪悪感や共依存で洗脳が解けるには時間がかかりますが、時間が経てば必ず洗脳は解けます。

トラウマティック・ボンディング

トラウマ(精神的ショック、恐怖などによる心の傷)が原因で加害者を慕うようになり、加害者から離れられなくなります。具体的には、DV加害者から暴力や罵倒をされている日々が続いた後、そのDV加害者から優しくされたらどうでしょうか。DV加害者はすごくいい人に見えます。DV被害から救ってくれたのが昨日までDVしていた人なのです。ストックホルム症候群の話がわかりやすいと思います。誘拐されて、いつ殺されるかわからない状況で誘拐犯から食事や飲み物の用意をしてもらったり、やさしい気遣いをしてもらったら、通常よりもすごく助かった気持ちになりうれしくなります。命の心配をしている極限状態で悪人から優しくされるとそういう感覚になります。これは、DVのサイクルである爆発期(暴力、暴言、罵倒する時期)→ハネムーン期(やさしくしてくれる)→緊張蓄積期(イライラ、ストレスを蓄積する時期)のサイクルに似ています。恐怖の後で優しくされるとすごくいい人に思えるし、その記憶は通常よりも深く残ります。それが洗脳や共依存につながります。